皆さんこんにちは。東京・神奈川エリアで防水工事・改修工事などを手掛けている東亜化成株式会社です。
ビル・マンション・工場などの建物の防水工事は、施工場所ごとのチェックポイントを定め、場所や現状に適した工事の施工が必要です。目で見て分からなくとも、建物の劣化が進んでいるケースも多く、放置すると雨漏りやシミ等の発生につながるばかりでなく、大規模な修繕工事が必要になる可能性もあります。
この記事では、防水工事を依頼する前に活用したい、場所別のセルフチェックポイントをご紹介します。業者へ依頼する前に、症状を確認するのにお役立てください。
■チェックすべき場所は?
防水工事の施工事例で多いのは、以下に挙げる場所が中心です。それぞれの場所でチェックしておきたいポイントを見てみましょう。
・屋上、ベランダ
屋上や陸屋根の防水をチェックするには、パラペット(立ち上がり部分の低い壁)や手すりの劣化・排水口のつまりなどを確認しましょう。シート防水などの工事がなされている場合、シートが剥がれたり破れたりしていると、雨漏りだけでなく強風でシートが飛ばされるおそれもあります。膨れ・めくれ・目地部分の浮きなどが発生していても、防水工事の緊急性が高まるため、早急な対策が必要です。
上記の他に、草・藻・コケなどが発生していても、防水機能が低下している可能性が高いため、しっかりとチェックしましょう。
・外壁
雨漏りが発生していなければ、目視で確認を進めます。モルタルの外壁では、経年劣化によるひび割れの発生リスクがあり、ひび割れの隙間から雨水が侵入します。また、外壁に水切り金具が設置されている場合、金具に腐食や傷が発生していると、その場所に雨水が溜まり、建物内に染み込む恐れがあるのです。
外壁にひび割れが見られなくとも、サビ汁が流れている場合は鉄筋が錆びていることを表しています。できるだけ早く防水工事を施工しましょう。
・室内
室内に雨漏りが発生している場合、室内のチェックも必要です。詳細な原因を確かめるには、内壁の奥までチェックしなくてはならないため、内壁の一部解体が必要な場合もあります。
防水機能が低下しているサインとして、室内がカビ臭い・室内の湿度が前よりも高くなった・壁や天井にシミができた・壁や天井の一部が膨らんだ・壁紙が剥がれてきたなどがあります。
・上記の設備まわり
窓サッシやドアの周辺に施されているコーキング処理の寿命は、5年から10年と言われています。ゴムでできているコーキングが劣化すると硬くなり、ひび割れが発生します。そのまま放置してしまうと防水効果が大きく低下してしまうのです。
また、換気口周辺や看板の設置部分なども雨漏りの原因になるため、くまなくチェックすることが必要です。
■こんな症状ありませんか?診断場所別のセルフチェックシートで確認!
防水工事は大掛かりな工事になるため、事前に状態を把握しておくことでスムーズに打ち合わせが進められます。緊急の工事が必要なのか、日にちに余裕を見ても大丈夫かなど、チェックを通じて見極めておきましょう。主なチェックポイントをご紹介しますので、重点的にチェックすると良いでしょう。
・屋上、ベランダ
「チェックすべき場所は?」の項でも少し触れましたが、屋上やベランダでは、まず防水槽の表面に目を向けてみましょう。正面にひび割れが発生していたり、剥がれや膨らみがあったりすると、防水機能の低下を意味しています。防水床面に水たまりができていたり、藻や苔が生えていたりしても、防水工事を施工するタイミングと言えるでしょう。防水塗料が硬化不良を起こすと、ベタベタの状態になってしまうため、同じように防水機能の低下を引き起こします。
また、排水口(ドレン)のつまりやオーバーフローが起こると、ベランダが水浸しになってしまうため、雨漏りを引き起こす原因となってしまいます。日頃から、ベランダの排水口につまりが起こらないよう、定期的な掃除も重要です。
・外壁
外壁や外壁塗装に、大きさに関わらずクラック(ひび割れ)が発生していると、次第に住宅の内部構造に雨水が浸透してしまいます。これは、モルタルを使った外壁材に見られる症状であり、内部構造の耐久力低下を引き起こします。特に、クラックの幅が1mm以上になると、浸水の可能性が高まるため、早めに防水工事の検討が必要です。
外壁の塗装面にチョーキングの症状が出ていても、防水機能の劣化が考えられます。チョーキングとは、外壁に指で触れた時に粉がつく現象であり、塗料に含まれる色成分が粉状になって表面化します。汚れや砂が付着しているものではありません。
タイル目地が劣化した箇所から雨水が侵入すると、タイルを貼り付けている接着剤が劣化し、防水性がなくなってしまいます。下地材の防水率低下が原因であり、立地によっては剥がれ落ちたタイルが通行人に当たる場合もあるため、大変危険です。
外壁材として広く使われているサイディングやALCパネルの欠損も、雨水が内部構造に浸透し、防水機能低下につながります。特にサイディングは防水性が低いため、早い段階で定期的な塗装が必要です。
・室内
室内の壁や天井に雨染みが見られたり、窓枠周りにカビが発生したりしていると、防水性が低下しているサインです。特に、雨染みがわずかでもできていると危険信号と言えるため、少しでも気になったら早めに対応しましょう。ALCパネル・外壁タイル・外壁シーリング材・屋上防水シート・屋上防水層のいずれが劣化しても、室内に漏水が起こり、天井にシミが発生します。
・上記の設備まわり
各部コーキングの劣化・屋上の近くに設置されている雨樋の汚れなど、設備まわりにもチェックしたいポイントがたくさんあります。設備だけをチェックするのではなく、設備まわりも合わせて全体を確かめることが重要です。
■アスファルトの建物における防水工事のチェックポイントとは
ここまでは、場所別のチェックポイントをご紹介しましたが、アスファルトの建物全体を見た時にどのようなチェックポイントを覚えておくと良いのかを、簡単にご紹介します。
アスファルト建物の防水工事は、耐用年数が20年以上とされていますが、割れが起きやすい点がデメリットです。壁や床に亀裂が起きやすいため、細かい部分までしっかりとチェックしましょう。特に、屋上の外壁に横線のような亀裂が入っている場合は要注意です。
前回の防水工事を施工してから17年以上経っている場合も、防水工事の検討が必要なタイミングです。防水工事の効果が薄れてくると、建物の構造部分に浸水するリスクが高くなってきます。判断に迷う場合は、業者に相談をしてみると安心です。
■ビル・マンションの劣化は放置せず、定期的にメンテナンスを!
ビルやマンションの建物に劣化が生じても、早い段階で対策をしておけば、建物の構造や耐震性に大きな影響はありません。しかし、対策をせずに放置してしまうと、水の侵入により鉄筋が錆びたり建物全体の劣化が進んだりして被害が拡大します。修繕箇所が増えるほど、工事費もかさんでしまうため、放置することにメリットはないのです。
建物を新築する段階で防水工事も同時に施工されますが、建物に紫外線が当たるだけで劣化は進行していきます。大掛かりな防水工事をしなくとも、定期的にトップコートを塗り直すだけでも、大きな劣化を防ぐことができます。大規模な劣化が起こってから防水工事をするよりも、定期的にメンテナンスを施した方が、長期的に見てコストが抑えられる場合も多いです。実際に、雨漏りや浸水の発生後に工事を施した場合、メンテナンス工事の数倍費用がかかるケースもあります。
建物のメンテナンスは、5年に1回施工できるのがベストです。防水機能が失われる前にメンテナンスを施すことで、防水機能を良好な状態で保てるようになります。メンテナンスにより、建物の劣化を最小限に抑えると、コストを抑えられるだけでなく、資産価値の維持にもつながるのです。
■まとめ
ビルやマンションは、多くの人が生活を営んだり業務上出入りが多かったりするため、定期的なメンテナンスが欠かせません。この記事で紹介したチェックポイントを、日頃の点検で意識しながら確認していくと、メンテナンスや防水工事を施工するタイミングがつかめるでしょう。
ビルやマンションの構造や劣化状況、屋上の種類、周囲の設置物などによって、最適な防水工事の工法は変わってきます。劣化状況に合わせた防水工事やメンテナンスを依頼したい・防水工事の必要性を知るため建物の劣化状況を確認してもらいたいなど、防水工事に関するお問い合わせがございましたら、東亜化成までお気軽にお問い合わせください。
■東京でビル・マンション・工場の防水工事なら東亜化成にお任せください!
東亜化成は、東京都千代田区を拠点として、ビル・マンション・工場の防水工事を中心に施工しております。昭和33年の設立以来、60年以上にわたって様々な現場で経験を積み、スキルを高めてまいりました。小規模から大規模まで、あらゆる防水工事に対応可能であり、現場の状況に合わせた施工方法でお客様のお悩みを解決いたします。
防水工事を初めて施工するお客様には、工程や日数・費用などを分かりやすくご説明いたしますので、分からない点がございましたらお気軽にお尋ねください。メンテナンスを希望されるお客様には、最適な施工方法をご提案するほか、現地調査によりご依頼箇所以外にメンテナンスが必要な箇所があれば、その都度ご提案させていただきます。
近年では、大手工場の工事を施工しているほか、工場の補修工事や床の滑り止め対策などの安全対策工事も施工しております。
防水工事について詳しく聞きたい・丁寧な防水加工をしてくれる会社に依頼したいなど、防水に関するお困りごとがございましたら、防水工事のプロフェッショナル集団である東亜化成までご相談ください。
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